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zoom RSS 錫杖岳 注文の多い料理店

<<   作成日時 : 2009/10/13 11:02   >>

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3連休。
お山の学校の修了山行で、錫杖岳でした。

予定では、1日目→注文の多い料理店
2日目→左方カンテ
3日目→3ルンゼ

でございました。

前衛壁
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***1日目***
朝5時、中尾温泉駐車場に到着。
2泊の装備を持ってテント場へ。
初日は注文の多い料理店。
テント設営後、ゆっくりお茶を飲んで、出発する。

注文の多い料理店を登るOコーチパーティー
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実は、アタシはこのパーティーの前を登っていた。
それも、かなりええ感じのスピードで。

ところが・・・
ちょうど写真の2人目の赤いザックの人がいるあたりで、ロープが目に当たり、まさかの左目コンタクト紛失・・・
2ピッチ終了点までは登っていったが、さて、3ピッチ目はこのルート最難のY+のハング。
しかも、予備は持ってきていたのに、取り付き点にデポしてしまい・・・
3ピッチ目のハングを見上げて・・・一瞬、片目でも行けそうかも・・・とも思ったが、もし何かあったら、アタシだけの問題ではなく他の人も巻き込むことになるし、ココは同じパーティーの方には迷惑をかけることになるが、降りよう・・・と思った。
リーダーのKコーチも「降りる。今日は登攀終了でテント場に戻る。」という判断であった。


私達が懸垂下降で降りたあたりから、どうやら寒気が上空に入ってきたらしく、雨が時折ザーッと降る。
後続のOパーティーの心配をしながら、彼らのデポの荷物をビニール袋に入れて、テント場に昼には降りて、まったり。

この日雨の影響もあり、私の後を登っていたOパーティはテント場に帰着したのが19時。
左方カンテや、1ルンゼを登っていたパーティーもかなり時間がかかっていた。
それでも、雨で撤退したパーティーは無く、同期のみんなは1本登ってきていた。

***2日目***
昨日の夜、Kコーチを顔をゆがめて痛がるほどの膝の激痛がおそった。
もともと左膝が悪いのだそうだが、かばって歩くため今日は右膝が痛いらしい。
たぶん、急に冷えた上に、重たい荷物を背負って登ったからなのだと思う。
アタシのボッカ力がなく、ギアだけでも重いのに、テントも持ってくださっており、負担が大きかったのだと思う。
本当に申し訳ない・・・
それに、夜中雨は降ったりやんだり。。。
明け方2時頃まで雨がパラパラしていたみたいだ。

さて、起床時間の3時半に起きるが、Kコーチは「注文の多い料理店は、昨日よりもたぶん状態が悪くなっていると思う。そして、同じ考えのパーティーが左方カンテに集中してしまうので、左方カンテもルートのキャパを越える。
ルンゼのルートは、濡れが乾かないであろう」・・・とのこと。
+Kコーチの膝痛の悪化。
ここは安全策で、うちのパーティーは様子見→登らない方向へ。

他のパーティーは予定通り・・・というか、ま、いろいろあって(昨日ビバークしたパーティがあり、その救援・・・というかもし動けない状態とかであればいけないので、合流するために左方カンテと1ルンゼから向かったパーティーが3つ、下山道を逆行して迎えにいったパーティーがひとつ)行動開始。
他のパーティーも多少ルート変更しながら、出発。

天気は快晴。
本当に秋晴れだ。
なんだか、こんな日にぼんやりしているのもいいんだか悪いんだか。
Kコーチは体調のこともあり登らないことを決めておられたが、もうひとりのYコーチは昨日もブラブラしていただけなので、登りたくてしかたない様子だった。
「左方カンテに2人で行く?」と言われたが、アタシのコンタクトの予備が2つあると思っていたのに、1つしか無いことが判明。
今日か明日かのどちらかしか登れない。
しかも、左方カンテはもうすでに6パーティほどがとりついており、キャパ的に無理なのでは・・・とも思った。

そこへ、昨日テント場帰着が21時になったO倉パーティーが、今日は注文の多い料理店へ行くと通りかかった。
Yコーチはそちらへ合流。

アタシは、今日はブラブラ。。。
本部要因のE氏とS氏がいろいろごちそうを作ってくださり、それと食べてまったり・・・
Kコーチはきのこ採りにでかけて、ブナハリタケゲット。

無線から、「真っ白な穂高連峰が見える」と。
昨日の雨は、高い山では雪にかわり、穂高は初冠雪だったようだ。
登りたい気持ちももちろんあったが、でも、これでは登れない。

はっきりいって、アタシの準備不足・・・

この日、同期のみんなは2本目のルートを登って帰ってきた。
ちょっとした宴会になった夕食時、楽しそうなみんなを横目に、ニコニコを装いながらまったく楽しめない自分がいた。

唯一の救いは、Kコーチがこんなアタシに愛想をつかして、ルートのランクを下げて適当なところをのぼったらエエやん・・・という考えではなく、「3日目にかけよう。明日は今日より絶対に条件がよい。注文の多い料理店にもう一度トライ」とおっしゃってくださったことだ。
注文の多い料理店を登れる力が有ると思ってくださっているのだ。
そして、どうしても登らせてやりたいとも思ってくださっているのだろう。

3日目は、帰阪する日なので登攀時間が限られる。
テント場に10時半までには帰らねばならない。

夜明けは5時ころ。
岩場がヘッドランプ無しで登れる状態になるのは5時半ころか。
逆算すると、9時半には下山しはじめねばならないので、懸垂の時間も入れると登攀時間は3時間少し。
注文の多い料理店は、合計6ピッチ、登攀時間のコースタイム4〜6時間。
6ピッチ目は左方カンテの8ピッチ目にあたるので、正味5ピッチ。
そして5ピッチ目は草付きのやさしいフェースだそうだ。

時間から考えると3ピッチ目で限界かもしれない。
とにかく、核心の3ピッチ、4ピッチ目を登り、4ピッチ目終了点から懸垂下降ということで決まった。

***3日目***
朝、3時起床。
4時半出発と思っていたが、岩場が明るくならないと登れないので5時出発に。
アプローチをヘッデンで行く。
昨日一日快晴だったので、アプローチ道も乾いている。
気温も、今日は比較的高い。

取り付きにつくと、すでに左方カンテにO倉パーティーが取り付いて登っていた。

さて、私達もいよいよ。
Kコーチ、一日目とは違うルートで1ピッチ目をゆく。
ハーケンやボルトなどの支点が除去されているので、W級といえども油断はできない。
注文の多い料理店ある壁には、まだ陽が当たっておらず、Kコーチ手が冷たいと言っている。
手の感覚がなくなるので、リードは怖いだろうなあ・・・

アタシも気合いをいれてフォロー。
今日はとにかくスピード重視。
Kコーチと何日か一緒に登っていて、ほんと絶対の信頼を置いているので、思い切っていく。
思い切るとぐんぐん登れる。
1ピッチ目取り付き6時終了6時45分

さて初日コンタクトを飛ばした2ピッチ目。
ココも案外嫌な感じ。
初日、OパーティーのフォローのMさんは落ちていた。
溝みたいな斜面をあがるのだが、溝の中を行くと体を振られ、外のバンドに足を置くには上手く体重移動をせねばホールドが効かずに落ちる。
初日の方がうまく越えられたな〜・・・とか思いながら、終了点へ。
2ピッチ目取り付き6時45分終了7時15分

いよいよ核心の3ピッチ目。
大きくかぶったハングを、クラックにカムを効かせて越える。
よく見ると、細かい足場はある。
が、頭をハングに押えられるので、なかなか微妙。
ココをリードで行くには、リムーバブルプロテクションの技術が確かなものでないと行けない。
Kコーチですら、全力投球。
しかし・・・フォローは安心していける。
今日はスピード重視なので、このさいA0で越えてゆく。
ハングを外に出ると、綺麗なクラックのラインが続く。
このクラックが一番楽しかった。
何カ所か大きいスタンスがあり、レイバックで登っては休憩できる。
傾斜もそんなに強くなく、クラックに足を入れればちょうど立てるくらいの感じ。
快適なピッチだった。
3ピッチ目取り付き7時15分終了8時

4ピッチ目

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3ピッチ目のクラックよりワイド。
左のフェースのスタンスをつかったりしながらココも快適。
4ピッチ目取り付き8時終了8時45分。

(後日、自分が登っている写真をもらって、ブログ書きました。ここをクリック!)

9時懸垂開始。
2ピッチ。
9時30分取り付き点へ帰着。

3人で登ったにしたら、とてもスピーディーで、とてもよいクライミングだった。
秋晴れの3日間。


最終日にして、アタシの心もやっと晴れ晴れ

やっと心から笑えた。

Kコーチ、Yコーチありがとうございました。


*********************
今回、コンタクトのことで、本当に悔しい思いをした。
岩登りというのは、モチベーションが大切なのに、「気をそがれる」ような事が起こると事故にもつながりかねない。
条件のよい3日間だったのに、結果的にKコーチはそのうち2日間をYコーチは3日間とも、注文の多い料理店に登ることになってしまった。

集大成でこんな結果になるのも実力のうち。
結局前衛壁の1ルートも最終ピッチまで登ることができなかったが、それも仕方ない。

この連休、3日間とも登れたのは、実に10年ぶりくらいのことらしい。
3日間、3本のルートを登った同期のみんなを横目に、結果的に1本も登れなかったアタシ。

やっぱり、錫杖に行くだけの実力はまだ無いのだと思う。
もう少し、練習しなければと思った。

10年に一度あるかないかの絶好のクライミング日和の下、同期のみんなはとても楽しかったようだが、アタシはいままでで一番辛く悔しい3日間の実技で、お山の学校は幕を閉じた。
**********************



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コメント(19件)

内 容 ニックネーム/日時
割と近くにいたんだね〜。
しかし、コンタクトは大変だね
お気楽
2009/10/13 12:38
おきさん。
初冠雪の穂高に行ってたのですね〜
綺麗やったことと思います。
アタシは見ずじまい・・・
あめやん
2009/10/13 12:57
失敗談、毎度の事ながら切ないね。
まあーでも誰もが一度は経験するような話。
不注意とか力足らずで敗北しゴルジュを背に退渓・・・
あまりに悔しくていこじになってしまう・・・
僕も若い頃にありました。
d
2009/10/13 23:23
d氏は黒部の水に打たれてトンカチ職人に変貌して、生き生きとしてましたね。
遡行成功おめでとう。
初めて行ったの?あの谷?

あのね。
アタシって岩屋ではないやん。
なので、今回の一番の達成感の無さは、岩壁の一番高いところに立てなかったこと。
3日もあったのに。

沢に入って源頭まで詰めず、大きな滝を一本だけ登ったって感じ。
やっぱ、源頭まで詰めたいよね。
そんな感じ。

みんなにしばらく会ってないから寂しいなあ・・・
高いテンションとエネルギーを補給したい・・・と、時々思う・・・
あめやん
2009/10/13 23:41
目が悪いってアウトドアと鍋とラーメンはハンデが大きいですねえ。
僕もメガネでだいぶ苦労してます。
コンタクト時代は2度ほど飛んでいきました。
d氏はヘルメット忘れてノーヘルで黒部を遡行してましたわ。
あう
2009/10/13 23:58
ホンマ、今回はがっくりでした。
目が悪いのは辛いよね・・・
コンタクトの予備を持ってるつもりやったのに、空のものを一組入れてて(涙)
一日目にすっきり登るはずやったのにな・・・注文の多い料理店。
ま、結果的には核心は登ったんだけど、やっぱ6ピッチで1本なんで。
すっきりしません。

黒部寒かったでしょう・・・北ア雪やったもん。
d氏はきっとメットが有ろうが無かろうが一緒でしょう(爆)
ぬ氏は大丈夫やったかな・・・
まあ、ぬけあうdは4×1でも2×2でも、内3でも、ツヨツヨやってことやねえ。
そもそも、1×1でも強いからなあ(笑)
手抜きとか息抜きの時に遊んでください。
よろぴく。
あめやん
2009/10/14 00:22
かなり痛い山行やったねぇ。
多パーティで行くと、これがあるから嫌なんよね。
なんつ〜か自分の山登りのはずなのに 他人との関係で悩ましくなってしまう。
自分で計画立てて、自分の力量だけで、行く方が楽しいよ。
簡単なところでもえええねん。
けも
2009/10/14 01:41
そやね(笑)
ま、自分の意志で行った学校やし、他人との関係のことも承知の上やから、仕方ないわね。
自分で行くにはあまりに力量無さすぎるから、まだまだ他人との切磋琢磨も必要やねんわ・・・とも思うねん。
おかげで、マルチピッチのシステム理解できたし。
あとはリード。

けもの大滝も、ものすごいな〜〜!!
ホンマ、あんなところが登れるなんて、尊敬やわ。
いやいや、山屋として、ものすごく尊敬してるで。ほんますごいもん。
けど、動画のけもはヘン(爆)
あめやん
2009/10/14 01:54
どうも注文多過ぎた料理店だったようでおつでし。
こちらも大滝3段目超えた滝へつり中に目を木でやってもうて
そこからは独眼竜手探りクライマー状態ですわ。
結果角膜部分剥離で泣きそうに痛かったけど我慢せな下山できまへんのや。

2009/10/14 13:05
独眼竜とは…とうとう、上杉の先鋒の子孫も伊達に鞍替えっすか?!

ま、それはさておき大丈夫?お大事に…
今回のポイントはアタシもぬ氏も目でしたな(-_-)

途中で降りたヘナチョコの子孫とは違い、片目でも最後まで戦い通すんはやっぱり大将の血筋ですな。

しかし、よさげな滝やったね〜登ってみたい…
あめやん
2009/10/14 13:21
そっか、上まで抜けへんかったんや〜。実は、私も4ピッチ目で辞めていて、不完全燃焼の感があるから、またそのうち…と思ってる。でもいまや錫丈と言われてもワクワクしないから、まだ先かな〜。
既成ルートは楽しいけども、なんでかなぁ、燃えきれないんだよねぇ。
ちうきうは不完全燃焼だけども、今年は、九州祝子川武平谷と、不動七重の滝で、完全燃焼、炭になりました(^_^;
まだ放心状態ですわ。
なつ
2009/10/15 14:35
そやね〜
スキーで言えば、スキー場滑ってるって感じかな。

まー、とにかく、自分のレベルアップせんことにゃ、ルートの感想をウダウダゆうてても始まらないもんね(笑)

がんばろっと!
リード教えてね〜('-^*)ok
あめやん
2009/10/15 18:31
お〜、ゲレンデか。うまいこというね^^
あんまりレベルアップ気にしなくてもいいんちゃう〜
そのノリでいったら、○○○○の二の舞で、来年終わっても、どこにも行くチカラついてへんで(笑)セカンドクライマーが目標やったら別にええねんけど、違うやろうし(^^ヾ三年目の生徒がぶらさがるから、来年タイヘンやでぇ〜!
楽しも♪山に入れば、あめやんは、身を守る感性もってるわけやし♪
なつ
2009/10/15 23:39
そやねん。。。
けもにもコメントされてるんやけど、自分の行けるところに自分で行くことが大事やんな〜

それより、大変なことに気がついた!!!
そういえば、あぶみもビナもハンマーも、半分近くはE口さんからかりてたんやった!!
返さな〜
そして、返したら登れなくなるんで買わなアカン!!!大変〜〜!!!
あめやん
2009/10/16 00:25
「か・え・し・て♪」言われるまで借りる…(^-^)/
わたしなんて、ほぼ永久貸与のブツがいくつか…。ぼるだーマットなんて、すでに持ち主はお空で三途の川遡行してるし(^o^;)
なつ
2009/10/16 08:59
甘え上手やな(笑)
もう、名前のテープも全部外して、磨いてるよー
あめやん
2009/10/16 09:48
甘え上手じゃなくて、
返す人がこの世におらんねん(^^ヾ
なつ
2009/10/16 10:04
みがいてんの?すばらしい〜^^
命のかかるギアを貸し借りするというのは、信頼あってのものだね〜
なつ
2009/10/16 10:08
あははっ!もちろん、信頼もしてるけど、それより予算の問題でした(笑)貧乏人はつらい(/_;)
あめやん
2009/10/16 13:26

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